天然ゴム(NR)② 4代目ブログVol.7 | 補給品BANK

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天然ゴム(NR)② 4代目ブログVol.7

4代目ブログ」Vol.7です。
今日は天然ゴムについての続きを書こうと色々調べなおしていたら、こんなことを思い出しました。
小学生のときに「たんぽぽからコーヒーができるらしいよ、やってみようよ」となって、あぜ道に咲いているたんぽぽを根から掘ってたんぽぽコーヒーを作ろうとしたことがありました。
たんぽぽの根ってめちゃ深くて細いけど自然薯のように根をしっかり張っている という印象を持ったことを鮮明に覚えています、コーヒーは当時の自分にはちょっと…(笑)
天然ゴムとたんぽぽと関係するの?って感じですが、実は繋がります、最後までどうぞ。

日本で使われる天然ゴムは輸入品
前も少し触れましたが、天然ゴムは英国人が当時植民地支配下であった東南アジアで栽培に成功したことで工業化しました。主な栽培地域は熱帯地域です。一年中高温多湿で強風が吹かないところでないと栽培ができません。生産シェア別にみると(2018年実績)、タイ(37%)→インドネシア(25%)→ベトナム(8%)→その他の順で、東南アジアに集中しています。
1975年のデータでは、マレーシアがシェア44%と圧倒的でしたが、天然ゴムの生産からパーム油生産への移行したことや農業から製造業へ産業構造が変化したことなどからシェアを落とし、現在では4%まで下がっています。
このように天然ゴムは東南アジアから輸入され、日本で加工され、私たちの暮らしを豊かにしてくれています。
一方、消費のほうはというと、中国、インド、アメリカ、タイ、日本の順です。中国はまだまだ経済成長が期待されるので今後も増え続けるとみられています。

天然ゴムはアレルギー反応を起こす場合がある
天然ゴムは医療用の手袋やカテーテル、おもちゃなど人体との接触を伴う場面で多く使われています。天然ゴムの成分には自然物ということもあり、若干のタンパク質が含まれています。このたんぱく質と人体(主に皮膚)が反応し、アレルギー反応が出るとのことがわかっています。アレルギー反応が出る人の特徴として、バナナやアボカド、キウイ、栗などの摂取により過去アレルギー反応が出たことが共通点として多く報告されています。
こうしたことから医療用の手袋はアレルギー反応の出ないNBR(合成ゴムの一種)が使われていることが多いようです。
アレルギー対策として、できた天然ゴムに化学反応を起こしてたんぱく質フリーの天然ゴムの開発が進められています。

天然ゴムは有限資源、たんぽぽに期待
天然ゴムは、パラゴムの木から採取するので、自然物であり、病気や自然災害のリスク、環境保護の観点から大幅な栽培面積拡大はできないこと、就労人口減少など、世界需要は増えるのに生産数が伸びないといった問題を抱えています。もちろん、栽培における生産性の向上や技術革新は研究されていますが、パラゴムの木に代わる天然ゴムの開発も進められています。
それが、たんぽぽです!正確にはカザフスタンを原産地とする「ロシアタンポポ」。
1920年代にロシア(旧ソ連)が戦時物資の為にパラゴムの木に代わる天然ゴムの植物を探し始め、ロシアタンポポを見つけました。第二次世界大戦中には欧米で天然ゴムの供給源としてたんぽぽが栽培されていましたが、終戦後に研究が中断され、2000年代に研究が再開されました。
パラゴムの木に劣らないゴム物性を持っており、パラゴムの木に代替する植物として期待されています。
栽培に適しているのはアメリカとカナダの国境付近と言われています。

持続可能な社会の実現が求められている昨今、我々に身近な天然ゴムも色々と配慮が必要なのです。
天然ゴムの歴史と天然ゴムをざっと書いてきましたが、ゴム以外の業界でも知れば知るほど何事も奥深いなつくづく思います。

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