ゴムの歴史② 4代目ブログVol.9
「4代目ブログ」Vol.9です。
GW休暇は家で過ごしていたこともあって、身体の動きが鈍りました。
今日は以前書いたゴムの歴史の続きを書きます。天然ゴムの歴史しか触れることができなかったので、合成ゴムの歴史について触れます。
合成ゴムの歴史は浅い
合成ゴムは1915年にドイツのバイエルン社という会社が「メチルゴム」の工業化に成功したことに端を発します。1915年は第一次世界大戦中です。当時、アメリカのT型フォードが発売され、爆発的な人気を博したこともあってタイヤに使われる天然ゴムがかなり消費されていました。天然ゴムの栽培はイギリスが植民地支配していた東南アジアに集中していたことから、イギリスと敵対するドイツは軍事用物資としてのゴムを入手する必要がありました。
そこで合成ゴムの研究が急ピッチに進められ、工業化(=大量生産)された。
第一次世界大戦が終戦したタイミングでドイツはメチルゴムの製造を中止していますが、そこから合成ゴムの研究・工業化が進んでいくことになります。
こうしてみると、1915年はたった106年前です。紀元前に中南米で天然ゴムが使用されていたようですから、合成ゴムはまだまだ新参者と言えます。この100年の間に2回の大きな戦争、近代工業化とともに合成ゴムは発展してきました。
ゴムも偶然の発見から生まれた
合成ゴムの歴史が今回のテーマですが、天然でも合成でも一つ重要なことがあります。それは「加硫」です。ゴムが自由自在に伸び縮みするのは、つまりゴムをゴムたらしめているのはこの「加硫」です。
ゴムは、この「加硫」をしないと、伸ばしても切れやすくなってます、弾みません。詳しいことは、別の回に書きますが、ときは遡り、1839年にグットイヤーさん(タイヤのグットイヤーとは無関係)が研究室で疲れ果て居眠りをしていました。居眠りの最中に靴(天然ゴム)に薬品(硫黄)をこぼして、起きたらその靴底が固くなり、弾性をもっていたのです!
それを発見し突き詰めていくと、ゴムに硫黄を加えると(加硫)固くなり、伸び縮みすることを発見!まさに偶然の産物です。
合成ゴムは近代化の象徴?
この「加硫」によってタイヤがつくられ、合成ゴムが作られていきます。ドイツを中心に合成ゴムの研究が推進され、第二次世界大戦前までには、現代でよく使用されている合成ゴムのほとんどが出来上がっています。
終戦後、近代工業化が急速に進んでいく過程とともに、色々な特徴をもった合成ゴムが開発され、使用されるようになっていきます。
熱に強いゴムや薬品に強いゴムなど人間の利便性を向上させるゴムが作られていく。まさに近代化の象徴といっても言い過ぎではないと思います。
ちなみに合成ゴムを作っているのは全体の半分以上が中国を含むアジア圏で、天然ゴムの生産量より合成ゴムの生産量が多くなっているのが現状です。
今日はこのへんで。
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