課題解決事例 その薬品、入れて本当に大丈夫? 4代目ブログVol.31 | 補給品BANK

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課題解決事例 その薬品、入れて本当に大丈夫? 4代目ブログVol.31

4代目ブログ」Vol.31です。

今日はゴム材料についてのお困りごと解決事例をご紹介します!

<案件概要>
商 品 群    モビリティ関連
案 件 区 分    試作~量産
製品サイズ   1100×30程度
お困りごと   耐候性を上げて日光による劣化を防ぎたい
解 決 方 法    配合設計を見直し、最適な物性を実現!

ゴムは誰とでも仲良くなれる?
ゴムは製品が出来上がったその直後から劣化が始まると言っても過言ではありません。例えば、輪ゴム。ずっとテーブルの上に置いて使おうと思ったら切れちゃった、そんな経験ありませんか?
ゴムは分子同士が手をつなぎ、その手が伸びたり縮んだりすることでゴムならではの物性を発揮します。一方で、その分子は誰とでも仲良くなる傾向があるので、放置しておくと外気中の他の分子さんと手を繋ぎ、ゴム同士の繋がりが弱くなってくる特徴があります。
特に日光と手を繋ぐのが大好きなゴムさんは直射日光を受けると劣化が早くなる傾向があります。

日光による劣化を防ぎたい・・・!
日光からの劣化を防ぐには、ゴム物性の耐候性を上げる必要があります。今回は耐候性に関するお悩みを解決した事例をご紹介します。
耐候性を上げるには、ゴムの原料となるポリマーを耐候性のあるものを選び、そこから更に必要であれば老化防止剤を入れるなどの配合設計上の工夫が必要です。
耐候性の高い配合を作ってみたものの、いまいち効果が出ない、とお悩みで、作った配合に老化防止剤を追加することで、求める耐候性を実現できないか、検討している、とのご相談を頂きました。

なぜか効果が出ない・・・
効果が出せそうな何種類かの老化防止剤をピックアップし、試作を行い、試験を行ったそうですが、結果は逆効果になってしまったそうです。探っていくと、耐候性自体は上がり、日光による劣化には強くなったが、反対に成形作業性や引張強さ、伸びなどの物性が悪くなってしまったのです。
その追加した老化防止剤を詳細に聞いていくと、もともとの配合と追加した老化防止剤の相性が非常に悪かったということが判明しました!

薬品選択にはご注意を!
耐候性をしっかり上げつつ、他の物性や作業性に悪影響が出ない老化防止剤をご提案し、試作を行ったところ、耐候性も他の物性や作業性もしっかりクリアしたゴム製品をつくることができ、お客さまに喜んで頂けました!
一般的に効果抜群と思われている薬品でもチョイスを間違えると逆効果になってしまうので、薬品選択には細心の注意が必要です。そんなお悩み解決事例でした!

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